バンテン州のバドゥイ族の村の魅力は、自然の美しさとオーガニックのドリアン。毎年12月末から1月末にかけてのドリアンの季節には、渋滞にも雨にも負けず、多くの観光客がドリアンを味わうために村を訪れる。今年もこの時期、村の入り口のひとつ、チボレゲールのバスターミナルは駐車車両で溢れかえる。観光客はここに車を停め、約1kmの道のりを歩いて外バドゥイ族の村落を目指す。昨年のクリスマス以降、1日当たり1000人以上の観光客が訪れている。
自宅のテラスで足を組み、ドリアンの実を叩いて実が熟しているかを確認しているのは村でドリアンを売るジャマルさん。彼は鋭いマチェーテ(山刀)でドリアンの実を開け、その香りをかいで、熟し具合を再度確認する。バドゥイ産のドリアンは、一見すると他の地域のドリアンと違いはないが、独特の風味があることで知られている。しかしバドゥイ産のドリアンの味がなぜ違うのか、その理由はわからない。ジャマルさんは「私たちは、他の文化に汚染されないように、自分たちの文化、自分たちの地域を維持しています。バドゥイ・ドリアンは自然に依存するため、果実の形や色も自然のままでなのでばらつきがあります。化学物質を一切使わずに有機栽培しており、化学的な汚染のない自然の味であることは保証できます。」と語る。