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同じ時代、同じ場所で生きる仲間として 市民の立場できる支援・交流を

一緒に縄跳びをしたり、巻き寿司を作ったり、漫画の話をしたり…寄付金や物資に加え、自身の時間や知識を提供することでインドネシアの子供たちを支援する日本人のグループがあることをご存知だろうか。誰かの応援が大きな力になるのは支援をされる人もする人も同じ。在住者として私たちにはどのように支援、応援できるだろうか。

話者プロフィール

山崎久留美 氏
ジャカルタ・ジャパン・ネットワーク(J2net)の一員。
2006年まで国際交流基金と大学にて日本語教育に携わる。2006年よりJ2netに参画。

インタビュー本文

――貴団体についてご紹介ください。
山崎氏:

「ジャカルタ・ジャパン・ネットワーク」通称「J2net(ジェイドゥアネット)」は、インドネシアの貧困世帯の子供たちの支援を目的に1999年にジャカルタの日本人駐在員妻たちが中心となり立ち上げた民間支援団体です。現地の非営利公益法人などと連携し、幼稚園、小学校、特別支援学校、元ストリートチルドレンの保護施設などで、雑貨販売、人形劇、工作、出張文庫、奨学金支給などの支援活動を行ってきました。帰国後も支援を続けられるよう日本にも拠点を構え、国際協力活動や社会貢献活動に取り組む団体が集まる「グローバルフェスタ」などにも参加しています。出版社の許可を得てインドネシア語訳を加えた日本の絵本を学校などに寄付する活動は、日尼両国にて継続的に行ってきました。また読書教育普及活動のひとつとして、現地の法人や学校の方々を対象にした図書に関するセミナーも開催しました。

様々な演目で子供たちを楽しませる寸劇

――近年はどのような活動に注力されていますか。
山崎 氏:

コロナ禍では活動の中断を強いられましたが、収束後に2022年の地震、2024年の洪水と地すべりで大きな被害を受けたチアンジュールでの支援を中心に活動を再開しました。発災直後はジャカルタの日本人の皆様、日系企業のお力を借りて支援活動を行いました。
チアンジュールの住民の多くは小作農家または日雇い労働者で、日給は良くて800〜1000円程度。子供も多く、食費を賄うだけで精一杯です。「Kartu Indonesia Pintar」(※)の支給により奨学金は不要になったかと思われましたが、実際はカードが支給されていない地域もあり、制服や道具がない、働かなければならない、などの理由で通学できていない子供がたくさんいます。
健康、検診に対する関心が薄いなどの理由で月1回の無料検診を受けない妊婦が多く、その結果、母親と乳幼児の死亡率が高くなっているという問題もあります。健診センターで粉ミルクや栄養食品の支給を行い、受診を促すプロジェクトを進めたいと思っています。助けられる命を守るために、皆様にもご協力をお願いしています。
※2014年に開始した政府の貧困世帯支援プログラム。このカードを提示することで学校教科書や制服代が無料になる。

――社会貢献者表彰を受賞され、何か影響はありましたか。
山崎氏:

私たちの活動をみてくださってる方がいることがとてもありがたく、励みになりました。私たちが支援する幼稚園を安倍昭恵会長がご訪問くださいました。同園では地域の方々も利用できる開かれた文庫にすることを条件に、料理、洋裁、医学の本なども蔵書に加えた文庫と砂場の設置支援を行いました。日本の文化、子供たちの情緒を育む環境づくり、私たちのアイディアが現地の人たちに受け入れられ、活かされている様子を安倍会長にご覧いただけたこと、椅子をご寄付いただいたことは、忘れ難い思い出となりました。受賞後、私たちの活動を知った日本の大学のボランティアグループからご協力のお申し出もいただきました。



――日本の企業また個人の方に、どのように参画していただきたいですか。
山崎 氏:

どのようなかたちでもありがたいのですが、現場を訪れて子供たちと遊びながら各施設の様子、現状を把握し、子供たちの成長のためにどのような支援ができるか、一緒に考えていただけたら嬉しいです。私たちのささやかな活動がインドネシアの経済格差・教育格差を縮める一助、また日本とインドネシアのつながりを深める一助となれば幸いです。

各地の現状を一人でも多くの人に知ってほしいと日々活動を続ける。

J2netお問合せ先

J2netの活動にご興味がある方やご協力いただける方など、是非お気軽にお問合せください。

メールアドレス:j2net.id@gmail.com
WA:+62-0812-1923-7408(山崎)

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締め切りは、毎年10月31日(必着)です。

基本情報

財団名 公益財団法人 社会貢献支援財団
Email fesco@fesco.or.jp
Website 公式HP