人口約8兆4670億人、インドネシア総人口の3.58%を占める(2010年時点)Batak族はインドネシアで3番目に大きな民族。マレー半島からスマトラ島に渡り、最終的に北スマトラ島のToba湖周辺に定住したプロト・マレー系の民族であるとされているが、祖先についてはいくつかの説がある。ある説ではその祖先はBatak王であり、王の3人の息子がBatak族の始まりとなったといわれている。
Batak族にはToba、Pakpak、Simalungun、Karo、Mandailingなど、11の民族集団があり、Toba湖周辺を中心に、北スマトラ州のほぼ全域とアチェ州の一部に居住している。日常言語はBatak語。民族集団ごとに独自のアクセントや方言があり、大きく2 つの言語系統に分けられるが、この2つの言語系統はコミュニケーションが不可能な程に大きく異なる。
Batak族は西暦497年に確立されたとされる「Parmalim」あるいは「Ugamo Malim」と呼ばれる独自の宗教を信仰してきた。1930年から1970年にかけて宣教師によってBatak族にもキリスト教の教えが広められ、キリスト教徒の数は劇的に増加した。現在Batak族の大多数がキリスト教を信仰しており、イスラム教徒は数少ない。