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感謝と共生の歩み:バドゥイ族が守り抜く伝統儀式「セバ」

インドネシアのバンテン州に住む伝統的な先住民族、バドゥイ族の数千人が山を下り、神聖な儀式「セバ」をセランにて開催した。セバとは、1年間の豊かな収穫への感謝を象徴し、バナナやパームシュガーなどの農作物を地方政府に献上する年に一度の伝統行事である。

今回は総勢1,769名が参加する「セバ・ゲデ(大セバ)」として大々的に行われた。一行はルバック県のモハマド・ハスビ・アシディキ県長を訪問後、セランへ向かい、アンドラ・ソニ州知事への献上を行った。特筆すべきは彼らの移動手段である。厳格な掟を守る内バドゥイの人々は一切の車両利用を禁じられているため、ランカスビトゥンからの約40キロメートルもの道のりを徒歩で踏破したのだ。

現在、約1万5,650人の人口を抱えるバドゥイの人々は、自然環境を破壊することなく、州の水源となる豊かな森を維持し続けている。部族の長であるサイディ・プトラ氏によれば、この儀式はバンテン王国の時代から続く先祖の教えであり、自然との調和を怠れば災いが起きると信じられている。

自然環境を破壊することなく水源地帯を守り続ける彼らの歩みは、現代を生きる我々に自然と人間の共生を問いかける、力強い道徳のメッセージなのである。

もうひとネタ!
儀式では、厳格な内バドゥイが白装束なのに対し、外バドゥイは黒や青の衣装をまとい、一部車両での移動も許可されている。