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現代に息づく神秘の楽園。「雲の上の国」タナ・トラジャが誇る絶景と死生観

現代の忙しい日常から離れ、古代の伝統が色濃く残る神秘の地へ足を踏み入れたいと考えたことはないだろうか。南スラウェシに位置するタナ・トラジャは、まさに「雲の上の国」と呼ばれるにふさわしい秘境である。

まず訪れるべきは、壮大な夜明けを迎えるプンチャック・ロライである。早朝、谷間を埋め尽くす真っ白な雲海の中から、伝統家屋トンコナンの屋根が顔を出す光景は、まるで空の上にいるかのような錯覚に陥るほどの絶景である。このトンコナンは、壁面の彫刻一つひとつに深い哲学的意味が込められており、正面に並べられた水牛の角は、家主の社会的地位や富を象徴している。

また、カンビラに残る「赤ちゃんの木のお墓」も、この地特有の文化である。歯が生えそろう前に命を落とした乳児は、大きな生きた木の幹の中に埋葬される。これは、赤ちゃんがその木と共に成長していくという人々の願いが込められており、命が自然へと還っていく感動的で美しい儀式である。

さらに、コーヒー愛好家にとって、タナ・トラジャはまさに楽園である。独特の香りと力強い味わいを持つ世界最高峰のコーヒー豆の産地であり、山間部の農園で冷たい空気を胸に吸い込みながら味わう淹れたてのコーヒーは格別である。

もうひとネタ!
カンビラの赤ちゃんのお墓には「タラ」と呼ばれる樹木が使われますが、これは白い樹液を母乳に見立てているからだと言われている。