インドネシアのコーヒー文化は深く、人々の生活に欠かせないものだが、実は国内最古と言われる115年もの歴史を持つコーヒー粉が存在する。それがスマトラのランプン発祥、「シナル・バル・チャップ・ボラ・ドゥニア」である。
1908年から1911年頃にランプンへ定住した中国系の家族によって設立されたこのブランドは、当初「ンジット・シン・ホア」と呼ばれていた。その後、覚えやすい「ボラ・ドゥニア」へと改名し、現在まで広く愛され続けている。最大の魅力は、ランプン産ロブスタ種の力強い味わいである。強い苦味と少し土っぽい風味を持つこの豆は、コピ・トゥブルックという伝統的な抽出方法に最適で、一口飲めばすぐに活力が湧いてくるのだ。
また、1930年代から一切変わらないレトロなパッケージも目を引く。茶色い紙で包み、赤いラフィア紐で縛っただけの素朴な姿は、現代のカラフルな商品のなかでかえって際立っている。モダンなカフェへと姿を変える老舗もある中、彼らは昔ながらのクラシックな食堂スタイルを貫いており、販売の中心もこの象徴的な紙包みのコーヒー粉である。
時代が変わっても自分たちのスタイルを貫く、インドネシア屈指の伝説的コーヒーである。
もうひとネタ!
コピ・トゥブルックは、インドネシアの伝統的なコーヒーの淹れ方である。ロブスタ種の強烈な香りと味わいを引き出すのに最も適したスタイルとして親しまれている。


















