インドネシアへの外資企業進出・設立の流れについて

ジャカルタの企業進出

インドネシアへの進出方法としては現地法人を設立することが一般的ですが、業務内容によっては駐在員事務所を設立することもできます。ここではインドネシアで外資が設立できる法人形態について説明します。

現地で設立する「PT」とは

外国からの投資で設立する株式会社(Perseroan Terbatas =PT.)は、インドネシア会社法で「有限責任を負う会社」と規定されています。

外国投資法では、外国資本により設立された法人をPMA (Penanaman Modal Asing)企業と呼び、国内企業(Penanaman Modal Dalam Negeri=PMDN)と区別されています。

また、インドネシアでは法人設立後の株主変更(つまり 株式売却)は原則として可能で、 売却先は外国人(外国企業)でも インドネシア人(インドネシア企業)でもかまわない、となっています。

貿易会社の設立について

投資調整庁(BKPM)によると、 輸出入に携わる貿易会社については、「大統領規定2014年第 39号・別添II」に規定がないことから外資企業100%での設立が可能です。

ただし、輸入品については必ずディストリビューター(外資上限 67%)を通して国内流通させる必要があるので、注意が必要です。

現地法人設立のフロー

現地法人を立ち上げ、事業に取り組むまでに必要な手続きは 概ね次の3つのカテゴリーに分類されます。

  1. 外国投資承認申請…A
    投資内容について承認を受けるため、投資調整庁 (Badan Koordinasi Penanaman Modal=BKPM)へ外国投資承認申請を提出します。
  2. 定款作成等…B
    定款の作成及び公証化、それに続き法務人権省への会社の法的認可申請、官報掲載、住所地証明書の発行、税務署への納税番号登録、商業省より会社登録番号の交付をうけます。
  3. ライセンスの取得…C
    駐在員の労働許可証を含む、営業ライセンスなどの取得。
    ※2018年よりオンラインで行えるようになりました。

会社設立の具体的フローと注意点

A
外国投資登録の申請
投資調整庁(BKPM)に対し、外国投資登録の申請を行う。
申請の際、 株主(最低2名)、取締役(最低1名)、コミサリス(*)(最低1名)の名前が必要。
株主は個人でも法人でも可。
B
所在証明の取得
事業体の所在地を決め、オフィスあるいは店舗の家主から発行される「住所地証明書」及び「オフィスの賃貸契約書」を法務人権省に提出し、「所在地証明書」を取得する。
手続きに要する日数は「住所地証明 書」に約2日、「所在地証明書」に約5日。
B
社名の承認
社名を決め、公証所で社名使用の可否を確認する。
他者が同一あるいは類似の商号を使用しているケースがあるため、いくつか社名候補をあげておくことも必要。
手続きに要する日数は約1日。
B
定款の作成と設立証書の提出
会社の定款を決め、公証所に提出するための「設立証書」を作成する。
定款上の事業目的はBKPMの事業区分に沿った形で記されなければならない。
ローカル企業との合弁の場合、手続きに要する日数は約7日だが、定款作成に1〜2ヶ月を要することもあるため、あらかじめ社内コンセンサスをうまく取り付けることが必要だ。
B
所在地証明書の取得
設立手続きの途中で「所在地証明書の取得」準備を開始する。
オフィスの家主から発行される「住所地証明書」、および「オフィスの賃 貸契約書」を提出する。
B
法人格の取得
法務人権省より「設立証書」の認証を受ける。
これによって事業体は法人格を取得したことになる。
手続きに要する日数は約7日。
B
納税者番号の取得
税務当局に対して「納税者番号(NPWP)」取得のための申請を行う。NPWPの取得によって法人税や源泉税など、税務申告の義務が生じる。
手続きに要する日数は約5日。
B&C
事業基本番号を取得
2018年7月から「事業用許認可統合電子システム(OSS)」がインドネシア政府によって導入されたことにより、「会社登録証(TDP)」「付加価値税番号(SPPKP)」などの他、必要な事業許可の申請がオンラインで行えるようになった。
手続きに要する日数は2〜3日ほど。
B
銀行口座の開設と授権資本金の払い込み
インドネシア国内にある金融機関に口座を開設し、「授権資本金」の払い込みを行う。
外資のみによる法人設立の場合、最低授権資本金の25億ルピア以外に別途BKPMが定めている総投資額として100億ルピア以上が必要。
ローカル企業との合弁の場合(内資)は1200 万ルピアとなる。

※必要な手続きについては、業種や取り扱う品目などによって異なるため、詳細は専門コンサルタント会社に相談することが望ましい。