インドネシア法人設立後に必要な手続き

ジャカルタの企業進出

「設立登記」と「会社登録」が完了した後、現地法人が事業に取り組むため、関連省庁に対して必要な許認可申請を行います。

前項で述べたように2018年からはオフラインでの申請も可能になりましたが、それぞれの事業でどんな認可を得るべきかを確認する作業は外国企業にとってかなり困難なことです。

詳細は法人開設に携わるコンサルタントなどに確認するのが得策でしょう。

取るべき許認可の例

取得すべき許認可は大きく2つあります。

  • 恒久営業許可の取得
    企業は特定の事業を行うための許可を取得する必要があります。
    これを「恒久営業許可(Izin Usaha Tetap=IUT)」といいます。
    なお、インドネシアでは、IUTで認可を受けた事業範囲外の業務に取り組むことはできません。
  • 外国人雇用就労の許認可取得
    日本人を含む外国人を雇用・就労させるための許認可取得も必要です。

外国人の雇用については採用のページを、就労ビザの取得等についてはビザの種類・取得方法についての記事をご参照ください。

VAT課税事業者としての登録

インドネシアには日本の消費税にあたる付加価値税(VAT)があります。

VATは国内で、課税対象の物品やサービスの引き渡し、輸出入、権利移転などが行われた場合に課税されるものです。

VATは最終的に消費者が負担しますが、企業にその徴収と 納税義務が課せられているため、年間売上高48億ルピアを超える企業は税務署でVATの課税事業者として登録しなければいけません。

登録の結果「付加価値税登録番号(Pengusaha Kena Pajak=PKP)」が得られます。

なお、登録企業は、取引ごとに起票する税務伝票(Faktur Pajak)を集計して納税額を計算することになっています。

社会保障制度(BPJS)

インドネシア政府は2004年「国民皆保険」を目指して「国家社会保障制度に関する法律2004年第40号」を発布しました。その後およそ10年に渡り具体的な運用がなされていませんでしたが、2014年に総合的な労働者向けに新社会保障制度として実行規定が整備され、本格的な導入に着手しました。

ただ、実際の運用にはさまざまな問題がはらんでいます。

新社会保障制度は2015年7月から加入が義務付けられており、駐在員も加入が必要です。なお、加入を怠ると就労滞在の許可や延長に影響を及ぼしたり、その他の許認可の申請に差し障りが出るとの見方もあります。

以下、5つの各種保障について、外国人についても6カ月以上就労する場合は強制加入が求められます。

掛け金の返却
外国人が支払った老齢保障や年金の掛け金について、当局は「帰任する外国人に対しても返金する」としています。

社会保障制度(BPJS)の種類と保険料


種別 各種保障(略称) 固定給に対する保険料率 外国人
加入義務
会社負担
従業員負担
社会労働保障 労災補償(JKK) 0.24~1.74%
死亡保障(JKM) 0.3%
老齢保障(JHT) 3.7% 2.0%
年金保障(JP) 2.0% 1.0%
※上限Rp.7,703,500
社会医療保障 健康保障(JK) 4.0% 1.0%
上限Rp.8,000,000

罰則規定もある「労働報告義務」(WAJIB LAPOR)

2017年11月に発行された労働大臣令により、マンパワーレポートのオンライン手続きについて定められました。

これにより管轄労働局まで足を運んで手続きしていた労働報告がオンラインで行えるようになりました。

労働報告義務の発生事項と罰則

労働報告義務は以下のときに発生します。

  • 会社設立、事業再開、会社移転を行った日から30日以内
  • 会社設立、事業再開、会社移転後は、毎年12月
  • 会社移転、会社休眠、会社清算を行う30日前まで

この規定に違反して労働報告義務を果たさなかった会社は、3ヶ月間の禁固刑または最大Rp. 100万ルピアの罰金が科される恐れがあります。

すでに既存の手続きで報告を終えている場合もこの大臣令の発令から1年以内に再度オンラインで報告しなくてはなりません。

オンラインで行うための手続き

会社は下記の手順に従って会社アカウントを開設し、その後マンパワーレポートをオンラインで行います。

  1. インターネットから専用サイトにアクセスする。
  2. 申請メニュー「Daftar」を選択
  3. 利用者情報、ユーザーネーム、パ スワード、Eメールアドレスを入力
  4. 所定フォームに会社情報を入力
  5. 確認のためのリンクと申請暗号 が記載された応答メールを受信
  6. アカウント認証を行い、正式に 申請が完了