インドネシア企業進出の基礎と規制事項(ネガティブリスト)

インドネシアで外資が現地法人を設立する際、取り組みができない事業が外資規制対象分野として決められています。

これを一般的に「ネガティブリスト(Daftar Negatif Investasi=DNI)」と呼んでいます。

外国投資への規制「投資ネガティブリスト」

ネガティブリストには、外国投資に対して規制されている事業分野について記載されています。

外資がインドネシアに進出する際、ネガティブリストに記載がない事業であれば、他の法令による規制は受ける可能性はありますが、外資側が100%出資の法人設立ができます。

ネガティブリストに記載されている分野

  1. 中小・零細企業、協同組合のために留保される分野
  2. 中小・零細企業、協同組合とのパートナーシップが条件付けられる分野
  3. 外資比率が制限される分野
  4. 地域が限定される分野
  5. 特別許可を要する分野
  6. 内資100%に限定される分野
  7. 外資比率と地域が限定される分野
  8. 特別許可が必要で外資比率が制限される分野
  9. 内資100%に限定され、特別許可が必要な分野
  10. ASEAN諸国の投資家対象の外資比率および/あるいは地域が限定される分野

ネガティブリストの改訂

2016年5月、政府から投資ネガティブリストの改定に関する大統領規定2016年第44号が公布されました。

これにより、新たな分野への投資が外資に開放されています。ディストリビューターや倉庫業の外資出資上限を67%に、レストラン業を外資に 100%開放するなど大きな改定が含まれています。

※最新動向は法人設立に詳しいコンサルティング会社などにお問い合わせください。

原則外資100%可能な分野一覧


政府より発表された外国資本の投資規制分野の改正案の一部
ビジネスカテゴリ 改正前 改正後(予定)
製造業全般 ※
100%
スポーツセンター 49%
フィルム加工所 40%
飲食店 51%
冷凍倉庫 33%
有料道路サービス 95%
電気通信機器認証
製造業であっても合弁である必要がある分野
アルコール飲料製造、有害化学物質等の製造は外資不可、医療機器産業A級(綿、ナプキン、ガーゼ、杖、点滴スタンド、生理用ナプキン、成人用おむつ、患者用ベッド、車椅子)については外資比率は最高で49%となります。

合弁比率が定められている主な業種

合弁比率が定められている主な業務
カテゴリ 詳細 最高外資比率
農業 25Ha超の面積の基本食用作物(大豆、稲、トウモロコシ他)の育苗/種、栽培業 49%
25Ha超の面積のプランテーション(ジャトロファ、サトウキビ、綿花、ヤシ他)の育苗業: 95%
商業 卸売業のうち製造ラインを持たない 67%
卸売業で製造工場を持つ 100%
小売業 内資100%
以下例外
1,200㎡以上のスーパー、2,000㎡超の百貨店 100%
ネット通販
※中小零細企業、協同組合とのパートナーシップが条件
建設 高度な技術、高度なリスク、又は工事金額が500億ルピア超 67%
金融 リース業
生保・損保 80%
人材派遣・紹介 49%
教育 基本は内資100%
職業訓練(技術、工学、語学、観光、経営、IT、芸術他)に限り
67%
保険 病院
看護サービス 49%
情報通信 通信サービス実施・コンテンツサービス
インターネット・プロバイダー
コールセンター
データ通信システムサービス等
67%
祖父条項(グランドファーザー・ルール)
一度作った会社は株式比率を変更しない限り、設立当時の合弁比率で存続できます

その他の外資に対する規定

ネガティブリスト以外にも、業種ごとに細かな規定が設けられています。

例えば「商業施設の開設」については各種商業施設の立地・ 設置条件、事業許可などの内容が細かく規定されています。

また、「農園事業の許可」については農園作物の栽培事業、農園収穫物の加工事業、外資の農園事業参加などに関する条件をクリアする必要があります。