シナルマスグループ(1970年創業)
傘下法人・出資先 |
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製紙業と油脂生産を軸に一代で大財閥に
会社プロフィール:シナルマスグループは、中国南部の福建省泉州市出身で1923年生まれのエカ・チプタ・ウィジャヤ(Eka Tjipta Widjaya)により1970年に設立された。9歳でインドネシアに両親と共に移住したエカは、裕福な家庭の生まれではなかったという。
シナルマスの最大の事業は国産木材を使った製紙業だ。同社傘下のアジア・パルプ&ペーパー(APP)はインドネシアの紙出荷量の7割を誇る。これに加え、世界でも最大級のパームプランテーションを用いたパーム油やココナッツ油などを用いた食用油の生産を手掛ける。これにより、エカは一代でインドネシア有数の大財閥となった。
その他、不動産開発にも積極的に乗り出している。シナルマス・ランドは国内でも最大級のデベロッパーで、工業団地の運営を双日と推し進めているほか、イオンモールのインドネシア1号店があるBSD(ブミ・スルポン・ダマイ)地区一帯の開発も手掛けている。
金融サービスでは、シナルマス・マルチアルサを持ち株会社とし、傘下にリテール銀行のバンク・シナルマスをはじめ、三井住友海上保険とともにシナルマスMSIGを設立。そのほか、消費者金融、生保事業を手掛ける。自動車購入者向けファイナンス事業では、住友商事と合弁を組んでいる。