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インドネシア財閥13派徹底解剖|Rodamas Group

ロダマスグループ(1953年創立)

rodamas

創始者:タン・シォン・キー
中核事業:グルタミン酸(調味料の原料)、食品、化粧品、家庭雑貨

傘下法人・出資先

  1. ガラスとメタル
    ・PT ASAHIMAS FLAT GLASS TBK
    アサヒマスフラットグラス…AGC(旧、旭硝子)との合弁製造会社。板ガラスと自動車用ガラスの生産拠点としては東南アジアで最大規模。

    ・PT SAINT-GOBAIN ABRASIVES DIAMAS
    サンゴバン研磨剤…サンゴバン(仏)との研磨剤生産合弁工場をブカシとスラバヤで運営。

    ・PT LIXIL ALUMINIUM INDONESIA
    LIXILアルミニウム…2014年にアルミサッシ加工工場をインドネシアに立ち上げ。

  2. 化学製品
    ・PT KAO INDONESIA CHEMICALS
    花王インドネシア…前身企業は1977年設立。界面活性剤、油脂誘導体、機能性ポリマーの生産に携わる。

    ・PT ASAHIMAS CHEMICAL TBK
    アサヒマスケミカル…1989年にバンテン州の工場を稼働。苛性ソーダ、塩化ビニールモノマー、塩酸などの生産を行っている。

    ・PT RIKEN INDONESIA
    リケンインドネシア…リケンテクノスとともに、ブカシに1996年に設立したPVC化合物工場を展開。

  3. 食品関連
    ・PT SASA INTI
    ササインティ…1968年設立のササ発酵を前身とし、1973年に創業。グルタミン酸ナトリウムの生産で国内トップ。

    ・PT MEGMILK SNOW BRAND INDONESIA
    メグミルクインドネシア…雪印の技術と伊藤忠の購買力を生かしたチーズなどを生産販売する合弁事業。

  4. パーソナルケア・衛生関連
    PT KAO INDONESIA
    花王インドネシア…洗剤、使い捨ておむつ、洗顔料などを現地生産、販売。
  5. ヘルスケア
    PT HISAMITSU PHARMA INDONESIA
    久光製薬インドネシア…サロンパス、消炎ゲル、乳幼児用熱さまし用シートなどを生産、販売。

貿易会社が前身 日本企業と組んで業容拡大

1951年に、創業者のタン・シォン・キー(Tan Siong Kie、2017年10月に101歳で没する)がホーホア(Ho Hoa)と手を組み、インドネシアで輸入品の販売を手掛けたのが事業の端緒となる。タンが開いた事業は1953年、貿易会社ロダマス(PT Perusahaan Dagang Rodamas Co., Ltd.)という法人となった。

引き続きタンは1968年、いわゆるうまみ調味料の原料となるグルタミン酸カルシウム(MSG)を生産するササ発酵(Sasa Fermentasi) を設立したファ・スタッカート貿易(Fa Stuckert Trading)とパートナーシップを組む。調味料の製造販売では大当たりし、日本から持ち込まれた味の素と並び、インドネシアでは有数の「誰でも知る、料理に必須の調味料」として不動の地位を築いた。

その後タンは、長期に渡って複数の製造業に投資。インドネシアで国際的な水準の製品を提供できる体制を強化。1994年にロダマスは、それまでタンが携わって来た各種の投資事業を包括する企業グループとして組織変更を行った。

現在は、日本企業との合弁事業等を通じ、一般市民が使用する化粧品等の消費材、建築・化学関連、食品関連など手広く展開する企業グループとなっている。