インドネシア保健省は6月22日、インドネシア全土におけるデング熱の患者報告数が6万8千件に達したと発表した。報告数が多いのは、西ジャワ州、ランプン州、東ヌサトゥンガラ州で、いずれも新型コロナウイルスの感染者数が多い地域である。
同省の病原媒介生物および動物由来感染症予防管理局長は「例年デング熱の報告数は3月にピークを迎えるが、今年は6月になっても報告数が増加しており、1日に100~500件の報告がある」と述べ、従来の流行形態とは異なるとの見解を示した。
年初からこれまでのデング熱による死者数は346人で、患者報告数、死者数ともに多い西ジャワ州では、3月から「新型コロナウイルスよりもデング熱の方が致死率は高い」と注意喚起し、蚊がデング熱ウイルスを媒介するため、薬剤散布による駆除を行っていた。