インドネシア公正統一党(PKPI)のテディ・グスナディ審議委員は2日、汚職撲滅委員会(KPK)のノベル・バスウェダン捜査官に対し、国庫金から支払われた目の治療費用35億ルピアを返金するよう要求した。
その理由としてテディ氏は、事件は政治的なものではなく、ノベル氏の個人的なものだと主張している。
大物政治家の汚職事件を追っていたノベル捜査官は2017年4月、モスクで礼拝を終えた後、通りでバイクに乗った見知らぬ男2人から硫酸のような化学品を顔に浴びせられ、シンガポールで手術を受けたものの左目を失明した。
その後、元警察官の男らが逮捕・起訴され、今年6月に両容疑者の裁判が開かれた。裁判では検察が懲役1年しか求刑せず、KPKや世間からは刑が軽すぎると疑問の声が上がっている。
またテディ氏は、治療費の返金を求める他に、当時のKPKコミッショナーに対し、KPK機関内の不正行政の責任を問うよう要請した。