インドネシアで2017年に創業したコーヒーチェーンの「kopi kenangan(コピ・クナンガン)」がこのほど、飲食業として東南アジアで初めてのユニコーン企業(企業価値10億米ドル以上のスタートアップ)になった。
コピ・クナンガンは昨年12月27日、第1段階シリーズC資金調達ラウンドで9600万米ドル(約1.3兆ルピア)を調達したと発表した。この資金調達により同社の評価額は10億米ドルを突破した。
コピ・クナンガンは2017年にエドワード氏(現CEO)、ジェームズ氏(現COO)、シンシア氏(現CMO)の共同創設者によって設立。注文は店舗で直接行うか、アプリケーションから配達を依頼することが可能で、このオフラインとオンラインを組み合わせた新しい小売ビジネスモデルは多くのインドネシア人を引き付け、わずか4年で急成長を遂げた。コロナ禍でも収益を伸ばし、2021年の年間売上は前年に比べ2倍以上に増加した。
現在は、国内45都市に600店舗以上を展開している。コピ・クナンガンは、インドネシアの屋台で売られているインスタントコーヒーと、国際的ブランドのカフェなどで販売されているプレミアムコーヒーとの間の市場ギャップを埋めることに成功した。
コピ・クナンガンは国内9社目のユニコーン企業である。アイルランガ経済担当調整相の昨年11月の発表によると、他のユニコーン企業はブカラパック、トコペディア、センディット、OVO、J&Tエクスプレス、トラベロカ、オンラインパジャック、アジャイブの8社。デカコーン企業(企業価値100億米ドル以上のスタートアップ)はゴジェックの1社である。ブカラパックは昨年8月に上場済み。トコペディアとゴジェックは昨年5月に合併し、企業名はGoToとなっている。