インドネシア政府は、東ヌサトゥンガラ州コモド国立公園の入場料の値上げを2023年1月1日まで延期した。8月1日に値上げした料金を、一旦これまで通りの料金に据え置き、年内は値上げについて周知を図る期間とする。
地元の観光業者が値上げに反対し、1カ月間のストライキを始めるなど各方面に反発が広がり、ジョコ・ウィドド大統領が値上げ時期の延期を指示した。値上げはコモドドラゴンの自然生息地を保護するために訪問者数を制限することを目的としており、コモド島の年間訪問者数を21万9000人、コモド島の南東にあるパダール島を年間3万9420人と推奨したコモド国立公園の研究に基づいている。
絶滅危惧種のコモドオオトカゲ(コモドドラゴン)は、この国立公園と隣接するフローレス島にのみ生息しており、国際自然保護連合(IUCN)によると、野生で残っている個体の数は僅か3458頭だけだという。