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油を豪快に使った伝統料理ナシミニャックが愛される理由とその歴史

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スパイスとギー(バターオイルの一種)と米を一緒に炒めて炊く、南スマトラ州パレンバンを代表する料理、ナシミニャック。この料理の誕生にはパレンバンの地理が大きく影響している。パレンバンには多くのアラブ人・中国人貿易商が暮らし繁栄した。コリアンダー、生姜、クミン、シナモン、スターアニス、クローブ、カルダモン、レモングラス、ナツメグなどの香辛料をふんだんに使ったナシミニャックは、アラビア料理と中華料理の融合とも言われている。

ナシミニャックは1800年代のスルタン・ムハンマド・バダルディンの時代から伝わる料理で、毎週金曜日、パレンバンのスルタンが祈りを捧げた後に食されてきた。その伝統は今も一部で引き継がれている。ナシクニンとも呼ばれ、マルビ(甘辛いビーフシチュー)、ヤギのカレー、パイナップルソースなどと一緒に食べるのが一般的だ。

使用済みの食用油をたっぷり混ぜて作った調味料をナシミニャックに添えて提供する、スラバヤのナシミニャック店がSNSで最近話題になった。臨床栄養学の専門家Djuanda博士は「油には味を豊かにする力がある。油の摂取自体には問題はないが、摂取量には注意が必要。目安は1日大さじ5杯。また繰り返し使用し黒ずんだ油は様々な病気の原因となり得るので避けるべき」と述べている。