インドネシアではこの3年間でソーシャルメディアに対する信頼が急速に高まり、人々に信頼されている情報源についての認識が大きく変化しつつある。
2月1日に発表された通信情報省の最新調査によると、ソーシャルメディアが信頼できる情報源だと回答した割合は、2020年の約20%から10ポイント跳ね上がり、2022年は30.8%となった。同様に、インターネット上にアップされているオンラインメディア(Webメディア)は、ソーシャルメディアの信頼度には遠く及ばないものの、2020年の7%から2022年には9.7%に拡大した。
一方で、従来のメディアに対する信頼は3年間で着実に低下した。テレビが信頼できる情報だと回答した割合は、2022年も43.5%を維持しソーシャルメディアを唯一上回ったものの、差は縮まりつつある。印刷物とラジオに関しては、1%を下回った。
また、ソーシャルメディアのプラットフォーム別の利用率は、WhatsApp、Facebook、YouTubeが、微減しつつも80〜95%という高い利用率を維持した。次いで、Instagramが50%程度で横ばい。特徴的なのがTikTokで、2020年の17%から2022年には2倍以上の40%に拡大し、コロナ禍のタイミングで人気が広がったことがわかる。Telegram、Twitter、Lineの利用率は20%以下だった。
ソーシャルメディアは信頼できる情報源として認識されているのにも関わらず、プラットフォーム上で偽情報やデマを発見したというユーザーの割合も92%と群を抜いて高い。
通信情報省は、インドネシアのWebメディア「Katadata」のデータ部門と協力し、2020年から毎年調査を実施している。今回の調査は2022年8月から9月にかけて、34州514地区の13〜70歳の男女1万人に対面形式で行われた。