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つながる道路、ひろがる選択肢 第2チカンペック南部高速道の便益を活用せよ

首都圏における慢性的な渋滞と用地不足により製造業拠点の東方への拡大が進むなか、インドネシア政府は西ジャワの工業地区の物流改善と貨物交通量の分散化、経済成長の促進を目的としたインフラ整備を国家開発の優先事項に位置づけている。

その主たるものとしてパティンバン新港の開発と、ジャカルタ外環高速道(JORR)とプルワカルタをつなぐ第2ジャカルタ・チカンペック南部高速道の建設が挙げられる。新道の部分開通を間近に控えた今、注目に値する新工業団地がここにある。

話者:JISC販売担当者
高見 明氏
インドネシア在住歴21年。2002年より18年にわたり日系の工業団地で販売とテナントリレーションを担当。東ジャワのグレシック経済特区JIIPEで経験を重ね、2022年7月にJISCの販売担当に就任。日本人ならではの視点、豊かな経験と知識を活かし、販売のみならず開発・管理の向上にも携わる工業団地のエキスパート。

高見氏へのインタビュー

◆ライフネシア
ジャティルフール・インダストリアル・スマートシティ(JISC)の概要と現状は?

◆高見氏
JISCはPT MULTI OPTIMAL SENTOSAがプルワカルタ県サダン(ジャカルタから76㎞)で開発を進めている工業用地で、インドネシア有数の食品・飲料水・生活用品メーカー100%出資の事業会社が開発しています。総開発面積1200haのうち900haは工業用地、300haは住宅・商業地として段階的に開発していく計画で、現在は工業用地第1期の販売と開発を進めています。

電気とガスはすでに供給可能。工業用水はジャティルフールダム公社から専用線で引いてあり、現在給水塔とリザーバーを建設中です。汚水処理場と光ファイバーケーブルの設置完了は今年末ごろ、その他のインフラ整備は今年7月に完了予定です。

入居企業様の工場建設と並行して残りのインフラ整備作業を進めていくという形で、積極的に販売を開始しており、既に4社が工場の設計または建設を進めている状況です。

◆ライフネシア
立地の利点はどこにありますか?

◆高見氏
国家戦略プロジェクトとして現在、JISCが位置するプルワカルタ県サダンとジャカルタ外環高速道(JORR)を接続する「第2ジャカルタ・チカンペック南部高速道路(ジャペック2スラタン)」の建設工事が進められています。サダンからジャティアシまでの全区間が開通するのは2028年の予定ですが、JISCが位置する第3区間は今年4月の開通が予定されています。続いて来年の4月にはJISCからブカシ県及びカラワン県の工業団地エリアまでつながる予定です。

現在建設中のJAPEK2Selatan高速道路。高速道路の両側にJISCが展開予定。

JISCは、チカンペックからバンドゥンに延びるチプララン高速道路と、新たに建設中のジャペック2スラタン高速道路の双方に隣接して開発されているのですが、現状ではサダンの料金所で降りてから一般道を15分程度かけて迂回しなければならないのが現状です。この非効率な状況を改善するために、当初計画どおり巨額の建設資金を投じ、両高速道路につながる高架式専用アクセスの建設計画を進めています(2025年完成予定)。

プルワカルタと聞くとジャカルタから随分遠いな…と感じられる方も多いかと思いますが、専用アクセスとジャペック2スラタンの開通により、首都圏ならびにジャカルタの東側に広がる工業団地回廊と短時間で結ばれることで、産業間の連携が格段に良くなり、JISCの魅力も向上すると信じています。加えて既存のチコポ・パリマナン高速道路からパティンバン港につながる専用道路の建設も正式発表されており、港へのアクセスの改善も期待できます。

ブカシ・カラワンの工業団地の多くは工業用地の販売が順調に進んだ結果、以前ほどは十分な売地が残されていないことや、土地代も人件費もかなり高くなっていることから、既にブカシ・カラワンで操業されていて工場の拡張を予定されている企業様のなかには、近場に適当な用地がないので第2工場は土地代の安い東方に構える、または第1工場ごと東方に拡張移転し同時に人件費も見直す、といったことを検討される企業様もあると聞きます。

◆ライフネシア
どのような企業の入居をイメージされていますか?

◆高見氏
販売方針として有害物質を大量に排出しない低公害型の企業様をターゲットとしています。勿論インドネシアの環境規則ならびに我々の団地管理規則を守っていただければ原則どんな業種でも問題はないのですが、工業団地のなかには危険物や毒物、いわゆるB3の存在に敏感な企業様もいらっしゃるので、我々の管理会社の判断で業種と企業様の環境対策をスクリーニングさせていただき、多様な産業の企業様に入居いただけるよう区画を検討、提案させて頂く体制をとっています。ブカシ・カラワンは二輪・自動車産業が中心なので、二輪・自動車部品メーカー様の拡張や同産業で進みつつある新しいテクノロジーに関連する企業様の受け皿になれたらと思っています。

またJISCではジャティルフールダムの管理会社から直接工業用水を購入しています。その水処理施設を訪問したことがあるのですが、下流にあるタルムバラット灌漑用水路とは比較にならないほどのキレイな原水となっています。現在はテクノロジーが進化しているので原水透明度は問題ないかもしれませんが、原水のキレイさにこだわる日系の食品・飲料品メーカーさんにも十分にご注目いただけるのではないかと思います。JISCは人件費と土地代がブカシ・カラワンよりも安く、2025年を目途に2つの高速道路と専用アクセスで結ばれ、より魅力ある工業団地へと発展していきます。工場の拡張や移転をご検討の方はお気軽にご連絡いただければ幸いです。

企業情報

会社名 PT. Multi Optimal Sentosa
住所 本社
Wisma Gawi M Floor, Jl. Setiabudi Selatan Kav. 16-17, Karet, Kunigan, Jakarta Selatan 12920
現場事務所
Jl. Industri, Desa Hegarmanah, Kecamatan Babakancikao, Purwakarta, Jawa Barat 41151
電話番号 本社:021-5794-1837
現場事務所:0264-8624179
Webサイト https://www.jisc.co.id/
担当 高見
akira.takami@wingsestate.com
0811-913582