バリ・ヒンドゥー教徒の静寂の日ニュピを迎える祭りが3月12日、ジャカルタ中心部で開催された。ジャカルタと周辺エリアに住むヒンドゥー教徒たちが一堂に参加するこの祭りは、コミュニティの人々の絆を深める重要なイベント。タムリンからホテルインドネシア前広場までの区間を早朝からオゴオゴが練り歩き、多くの人で賑わった。
オゴオゴは悪霊を象徴する大きな張りぼての人形で、バンジャール(バリ島における地域コミュニティ)ごとに制作する。北ジャカルタと東ジャカルタにはそれぞれバンジャールがあり、各々のバンジャールがこの日のために委員会を結成し、半年間かけてオゴオゴを準備してきた。パンデミックによる中止が続き2年ぶりの開催となった今回のイベントは例年以上の盛り上がりをみせた。
今年は中部ジャワ州のソロ市でも18日にオゴオゴの祭りが初開催された。何百人もの住民がソロ市庁舎エリアとスディルマン将軍通りを埋め尽くし、ソロ市長も家族と共に真っ白なパヤスアグンを身に纏い行列に参加した。「私たちの文化を誇りに思います。ヒンドゥー教徒が少数しかいないソロ市で、政府の寛容な計らいでこのようなイベントを開催する機会を与えられたことに感謝します。宗教間の調和が今後も続くことを願っています」と語る参加者の想いが印象に残った。