米国の原子力発電会社ThorCon傘下のThorCon Power Indonesia(TPI)はこのほど、インドネシアでの出力500メガワット(MW)のトリウム溶融塩原子炉(MSR)の建設に向けたコンサルテーションペーパーを同国の原子力規制庁(BAPETEN)に提出した。この計画が実現すれば、インドネシアで初めての原子力発電所となる。
TPIによると、投資額は17兆ルピア(約11億米ドル)になる見通し。BAPETENは2年をかけてコンサルテーションペーパーの検討を実施する。
建設予定地のバンカブリトゥン州のゲラサ島については、地震や洪水のリスクの有無などについて調査する。予定地は221ヘクタールの広さがあり、周囲に人が住んでいないことから、BAPETENは地震や森林火災のリスクを最小限に抑えられるとみている。この地域から最も近い活火山となるクラカタウ火山からは400キロ離れている。