オーストラリア海上安全局(AMSA)によると、同国西方の海域で4月17日午後15時頃(現地時間)に座礁した漁船からインドネシア国籍の男性11人がヘリコプターで救出された。
救出された漁師によると、もともとは漁船2隻にそれぞれ乗組員10人が乗船していたという。1隻は暴風や豪雨に巻き込まれて沈没し、9人が死亡したと見られている。救出された11人は6日間、飲食物が全くない状態で過ごしていた。救出後、西オーストラリア州ブルームの病院へ搬送されたが、いずれも健康状態が良好であると確認された。
事故発生当時、5段階で最も強い「カテゴリー5」の強さを維持した最強級のサイクロン「イルサ」の影響で、最大風速約80キロを記録していた。これまでの同国の記録を上回る最も強いサイクロンだった。
救出された漁師たちは、19日にインドネシア領事館があるダーウィンを経由して、帰国する見通しとなっている。