スリ・ムルヤニ財務相は5月22日、米国、ヨーロッパ、ブラジル、メキシコなどで行われている利上げについて、今がピークであるとの見解を示した。
その背景として、これらの国の政策金利(ポリシーレート)は、すでに収まり始めているインフレ率と比較して明らかに高い水準になっていることを挙げ「つまり金融政策は緩和の方向に向かうことが期待され、いつまでも利上げが続くということは考えにくいが、高止まりする可能性はある」と述べた。
公開された資料によると、例えばブラジルではインフレ率が4.2%であるのに対し、政策金利が13.75%と大きく乖離していることが分かる。インドネシアでは政策金利が5.75%、インフレ率が4.3%となっている。スリ財務相は、極端な利上げを行っている国では経済の弱体化が懸念されると述べ、現に購買担当者景気指数をみると、世界的に8カ月連続で景気後退が続いている。