気象庁(BMKG)のドゥイコリタ長官は8月22日、パプア州スディルマン山脈にあるプンチャック・ジャヤ(またはジャヤ峰)の氷河が気候変動の影響で溶け始めていると発表した。また、今年発生したエルニーニョ現象が氷河の消失を更に加速される可能性があるとの見解を示した。
氷河はインドネシアで「サルジュ・アバディ(=永遠の雪)」と言われる。ドゥイコリタ長官は、インドネシアは熱帯でありながら氷河をもつというユニークな土地であり、ジャヤ峰は世界中の科学者、研究者、自然愛好家を魅了してきたが、ここ数十年で氷河の面積は激減しており、いずれ失われてしまうかもしれないと語った。
BMKGは2010年から米国オハイオ州立大学とジャヤ峰の氷河について共同研究を行い、定期的なモニタリングも行っている。2015年までの消失速度は年間1メートルであったが、その後エルニーニョ現象の影響で年間5メートルにまで加速している。