ムハジル調整相(人材開発・文化担当)はこのほど、インドネシアのイスラム教徒に対しハッジ(イスラム教の聖地メッカへの巡礼)は一生に一度とするよう助言を述べた。イスラム教ではハッジに一生に一度行くことが義務付けられているが、その回数に制限はない。
背景には、巡礼待ちが長期化し高齢の巡礼者が増えている問題がある。宗教省のデータによると、今年のハッジ参加者は約45%が60歳以上だった。また、今年だけでサウジアラビアで773人が死亡しており、その大半は健康リスクの高い高齢者だったという。
世界最大のイスラム大国であるインドネシアは、サウジアラビアから22万1000人という最大規模のハッジ参加枠を割り当てられている。しかしながら、今年申し込んだ場合の待機期間は、地域にもよるが11年から47年となっており、この期間の長期化が問題となっている。