スリ・ムルヤニ財務大臣は11月8日、持続可能な金融経済に向けたインドネシア国際会議において、エネルギー・トランジションの実現にはエネルギー鉱物資源省のみならず財務省を含む関係省庁間の垣根を越えた協力と大規模な資本投資が不可欠との見解を示した。
国営企業PLNが保有する火力発電所の62%は石炭を使用しており、残りは化石燃料を使用している。インドネシア政府が掲げる「2060年までにネット・ゼロ・エミッション」のターゲットを達成するためには、新エネルギーおよび再生可能エネルギーの導入のみならず、石炭火力発電所の閉鎖が求められるが、そのためには莫大な財源が必要になるとの試算があり、その予算は2030年までに959億米ドル、2030~2050年に5300憶米ドルとされている。スリ大臣は「お金は空から降ってこない。」と強調し、国際的なスキームで世界中の投資機関から資金調達を行う必要があると述べた。