ジャカルタ北部の旧市街コタトゥアにあるトコメラ(Toko Merah)は、その名の通り赤い壁が目印の文化遺産に指定されている歴史的建造物。長い間使われていなかったが、最近になって「RODE Winkel」という名のカフェとして生まれ変わったのをご存知だろうか。
1743年から1750年までオランダ東インド会社(VOC)の総督を務めたG.W.ファン・インホフ総督によって1730年に建てられたトコメラ。大きなドア、窓、シャンデリア、階段、絨毯など、その外観とインテリアにはオランダ建築の要素が多く含まれている。建物外壁の鮮やかな赤い色は中国建築の影響を受けており、オランダと中国の建築が融合した象徴的な建物として知られている。1768年から1808年にかけて、この建物は VOC とバタビアを訪問するオランダ当局者のための特別宿泊施設として使用されていた。その後は個人に住居として使用されたこともあったが、1993年に文化遺産に指定された。
RODE WinkelのAndreas Rizkyゼネラルマネージャーは「トコ・メラにカフェを建設するための認可手続きは簡単ではなく、ライセンス取得だけで約1年かかりました」と話す。歴史に想いを馳せながら味わうインドネシアのコーヒーは、一味違うであろう。