他の人々から自分が取り残される不安・恐怖のことを指す「FOMO」という言葉の認識は高まったが、最近になって新たに「FOPO」という言葉が広く使われ始めた。FOPOとは「Fear of Other People’s Opinion」つまり「他人の意見に対する恐怖」「他人が自分についてどう思うかを気にする人のこと」を指す。
ガジャマダ大学の心理学者T・ノヴィ・ポエスピタ・チャンドラ氏は「FOPOは封建的文化の下、同調性を良しとする環境下で生じやすい。自分の意見よりも他者の意見を尊重する個を育てる傾向があるインドネシアの教育制度もFOPOを引き起こしやすいと言える」と述べた。また「SNSを通じてオープンな意見交換や、自分と他人との比較が容易になったこともありFOPOは増加傾向にある」と加えた。
マイケル・ジャヴェイス氏は自身の著書の中で「他人が自分についてどう思うかを気にすることは一般的だが、この恐怖は非合理的、非生産的、かつ不健康な強迫観念になる可能性がある。人の可能性に対する最大の障害になり得る」と警鐘を鳴らしている。「あなたのことをよく知っていて気にかけてくれる人、困難な時に寄り添ってくれる人の意見だけに耳を傾け、それ以外の人の意見は重要視しないこと」などが大切だと提案している。