インドネシア中央銀行(BI)は今月1日、流通期間の長さや硬貨技術の発展などを理由に、旧500Rp硬貨2種と、旧1000Rp硬貨1種の無効化と回収を発表した。旧硬貨は流通廃止が宣言されてから10年間の交換期間内であれば、インドネシア銀行にて新しい紙幣と交換してもらえる。
硬貨の回収が発表された後、多数の旧硬貨がネットショップに出品された。なかには冗談のような売値を提示する出品者もいる。どの国にも発行枚数や現存枚数が少ないなどの理由で、硬貨収集家の間で額面以上の額で取引されている「プレミア硬貨」が存在する。インドネシアにもインドネシア銀行(BI)によって流通が廃止されたプレミア硬貨がある。1993年に発行された1000Rp硬貨がそのひとつである。
あるネットショップでは表にガルーダ・パンチャシラ、裏にはアブラヤシの木が描かれた1993年発行の1000Rp硬貨が1枚1億Rpで販売されている。商品には「よく保存されており完璧な状態。1993年に発行されたインドネシア銀行のオリジナル。材質クロムニッケル、純青銅、重量8.60グラム」との説明が書かれている。同じ1993年発行の1000Rp硬貨でもショップによって販売価格は1枚100万Rp〜1億Rpと大きく異なり、真贋も含め不確かな点は多い。