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犬肉商人らが市役所前でデモ 犬食は「守るべき文化」か「悪しき慣習」か

インドネシアの一部の地域では犬食文化が根付いている。歴史学者のHeri Priyatmoko氏は「ソロ市の犬食文化は、オランダがジャワ島に来航した頃から根付いています。ソロの王国から承認を得た中国系コミュニティの犬食と飲酒の文化は、1800年代末にはスラカルタに広まりました。」と説明する。滋養強壮の効果が高いと一部で信じられている犬肉を好んで食する人は、今も一定数存在する。

動物愛護団体代表のDoni Herdaru Tona氏は、動物愛護の観点だけでなく、衛生面、肉の入手方法の非合法性にも言及し、ソロ市政府に対し犬肉の取引停止を提案している。同氏は従来信じられていた犬肉の効能が立証されていないこと、窃盗などの違法な活動により犬肉が供給されていることなどを指摘した上で、「時代の変化に合わない文化価値は維持すべきではない。文化ではなく悪しき慣習である。」と主張する。

今月初め、犬肉販売により生計を立てることが難しくなった犬肉業者らが、政府による業者への配慮と状況説明、他州からの犬肉調達ルートの確保支援などを求め、ソロ市役所前でデモを行った。同市で犬肉の加工販売を行う男性は「犬肉の販売事業を3代にわたり受け継いできました。現在でも需要はあり、別の事業への移行は困難だと感じています。」と話す。