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バウ・ニャレと国の平和のために身を捧げたマンダリカ王女の伝説

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ロンボク島の中央に位置するセガビーチで2月22日、バウ・ニャレと呼ばれる祭りが行われた。バウ・ニャレの伝統儀式は、ロンボク島最大の部族ササック族の伝統から生まれたものであり、ロンボク島南部のササック族の指導者たちとコミュニティの人々によって、毎年ササック暦の10月20日に当たる日に開催されている。ササック語で「バウ」は「捕らえる」を意味し、「ニャレ」は精霊とされるイソメの一種を指す。つまりバウ・ニャレとは、毎年2月から3月にかけてササック族の人々が精霊ニャレを迎える行事のことを指す。

この伝統的な祭礼バウ・ニャレは次に紹介するササック族の伝説に基づいている。マンダリカ王女は自国の人々を愛し、すべての国が平和であり続けることを望む美しい王女であった。隣国の王子たちは皆、王女に恋をし、求婚をしていた。自分をめぐり王子たちが争い合うことを深く悲しんだマンダリカ王女は、王子たちが揃う儀式において、誰も選ばないことを伝え、自ら海に身を投じて神に身を捧げた。人々は王女を助けようと海の中を捜索したが、みつかったのはニャレの群れだけであった。地元の人々は、ニャレはマンダリカ王女の化身であり、年に一度王女はニャレとして島に戻ってくると信じている。人々はニャレを掬い集め、茹でたり乾燥させたりして食す。