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レバランには欠かせない、クトゥパットに秘められた意味とは?

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毎年レバランが近づくと、街のあちらこちらでクトゥパット(Ketupat)が販売される。「レバランの料理=クトゥパット」と言える程に不可欠なアイテムだが、なぜ、いつからそうなったのだろうか?

クトゥパットは、ココナッツミルクと塩で味付けしたもち米を、若い椰子の葉で編んだ小さな籠のような容器に包み茹でる「ちまき」。レバランにクトゥパットを食べる伝統は非常に古く、複数のモスクを建設してイスラム教の布教に貢献したワリ・ソンゴ(九聖人)の一人、スナン・カリジャガが、様々な地域でイスラム教を広める時の手段としてクトゥパットを使用したことに由来すると言われている。

スナン・カリジャガはクトゥパットという言葉の意味を非常に巧みに解釈し、イスラム教とジャワのヒンドゥー文化との融合の象徴とした。クトゥパットという言葉はジャワ語の「kupat」に由来する。kupatには「誤りを認める(ngaku lepat)」「善行(laku papat)」の二重の意味がある。ここでいう「善行」とは慈恵、滅罪、恩赦、斎戒を指す。

また、米が包まれたクトゥパットの中身は欲望を表し、若い椰子の葉は良心を表す。そこから、クトゥパットは自分の心の内にある欲望を抑えることのできる良心のある人間を象徴するという解釈も生まれた。