非政府組織のインドネシア汚職監視団(ICW)は4月2日、国家開発計画庁(バぺナス)が汚職撲滅委員会(KPK)とオンブズマンの統合について協議しているとの情報を公開した。オンブズマンとは、オンブズマン法に基づいて設立された第三者機関で、国民の行政に対する苦情を受け付け、中立的な立場からその原因を究明し、是正措置を勧告する機関である。現在汚職取締機関として機能しているKPKがオンブズマンと統合した場合、汚職の予防に重点を置く機関になるとの見方もある。
一方、国家開発計画庁は4月4日にそのような計画はないと両組織の統合を否定する声明を発表しているが、専門家の間では、統合が実現した場合汚職撲滅への取り組みが後退するのではとの懸念が広がっている。またKPKは4月29日、地方の公共調達および公共サービス事業に関連した汚職は依然として潜在しているとの見解を示している。