ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は6月5日、新首都ヌサンタラ(IKN)の大気質はメルボルンやパリの倍近く良好になるという趣旨の発言をした。具体的には、「メルボルンとパリの大気質指数は38で『良好』な大気質である。IKNの大気質は未測定ではあるが20程度になるだろう」と述べた。ジャカルタの大気質指数は176で『不健康』なレベルに分類される。
ジョコウィ大統領の発言を受け、インドネシア環境フォーラムのマネージャーを務めるアブドゥル・ゴファル氏は情報の正確性や発言の意図および影響について懸念を示した。新首都開発への投資誘致を目的として曖昧な情報を提供することはマーケティング戦略の一環との見方を示した。アブドゥル氏は、IKNを含めインドネシアは電力源の80%以上を化石燃料に依存している。仮にIKNが低排出都市になったとしても、それは他地域の環境破壊の上に成り立っていると批判した。