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ミナンカバウ族の皿踊りの歴史、ダンスと衣装に込められた意味

(c) detik.com

皿踊り(Tari Piring)は、シュリーヴィジャヤ王国の時代から存在し、西スマトラ州のミナンカバウ族の間で、何百年にもわたり伝承されてきた伝統的なダンス。かつては数人の女性がお供え物を皿に乗せて運び五穀豊穣を願う神聖な儀式であったが、西スマトラへのイスラム教の浸透が変化をもたらし、現在では文化的エンターテイメントのひとつとして、結婚式、祝賀会や感謝祭など、あらゆる場面で披露されるようになった。

皿踊りは、タンバリンとゴングの演奏から始まり、両手に2 枚の皿を持った男女のダンサーが後に続く。ダンスは、五穀豊穣に感謝する祈りを象徴する動作(Sembah)、土地を耕し田植えを始めることを表す動作(Mancurah)、土壌を緩めるために田の中を歩き回ることを示す動作(Malunyah)、そして右から左へと機敏に手を回転させて、胸の前で小さな円を描く動作(Bagaluik)から成る。

衣装にも多くの意味が込められている。男性ダンサーが頭部に纏うSaluakは、三角形を上から下に折り畳むことで、社会全体の福祉を向上させるために社会の歯車の一部となることを意味する。シャツは、問題に立ち向かう忍耐力、寛容さ、誠実さを象徴する。女性ダンサーの衣装にも同様に多くの宗教的意味合いが込められている。