最高検察庁は10月29日、元貿易相のトーマス・レンボン氏を砂糖輸入の不正許可に関する汚職撲滅法違反の疑いで逮捕した。レンボン氏は2015~2016年、ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)前政権で貿易相を務めていた際、特定の民間業者に対して粗糖(精製前の砂糖)10万5,000トンの輸入許可を出し、国家に4,000億ルピアの損失を与えた疑いが持たれている。当時、国内の砂糖は在庫余剰のため輸入を停止していた。
トーマス氏はかつて、ジョコウィ政権で投資調整庁長官も務め、政権の経済政策を後押ししたが、2024年の正副大統領選では、「ジョコウィ政権はインフラ整備のみに焦点を当て、保健や教育を軽視した」と非難し、選挙活動ではジョコウィ路線を継承しないアニス・バスウェダン氏の後援会の副代表を務めた。