アメリカ大統領選挙でドナルド・トランプ氏が再選されたことを受け、ルピアが下落し米ドルが強含んでいる。インドネシア銀行(BI)は11月6日、ジャカルタ銀行間スポット・ドルレート(JISDOR)を1ドル15,840ルピアとし、前日比0.4%の下落を記録した。また、米ドル指数も1.56%上昇し、7月以来の高水準である105に達した。
BI総裁のペリー氏は、トランプ氏の再選が新興市場に広範な影響を与える可能性を指摘し、通貨の安定と経済成長の維持に注力する方針を示した。トランプ氏は法人税の維持や中国製品への関税引き上げを表明しており、インドネシアの輸出や貿易政策への悪影響が懸念されている。
インド太平洋経済枠組み(IPEF)など、バイデン政権下で進められた経済連携も影響を受ける可能性があり、インドネシア政府には、対米関係を戦略的に強化するための柔軟な対応が求められている。