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米関税前の駆け込み輸出で黒字加速

3月、アメリカ向け輸出の急増を背景に、予想外の大幅な貿易黒字を計上した。これは、米国のドナルド・トランプ大統領による新たな関税措置の発効前に輸出を前倒しした結果とみられる。統計局(BPS)が4月21日に発表したデータによれば、3月の貿易収支は43億3,000万米ドルの黒字で、前月の31億ドルから大きく拡大した。2020年5月から59カ月連続の黒字となった。特に電気機器、履物、パーム油の出荷が黒字に貢献。対米非石油ガス製品の黒字は過去最高水準となった。

一方で、対中貿易は依然として赤字であるものの、赤字額は前月から縮小。輸出全体は前年同月比3.16%増、輸入は5.34%増と、輸入増加が予想より鈍化し、国内需要の弱さが浮き彫りとなった。関税発効を前に輸出を加速させた動きや、鉄鋼・CPOの輸出拡大も要因。

今後は米中貿易摩擦の影響や、パーム油・石炭の価格低下がリスクとして懸念される。