続いて、インドネシアで就職する場合の必要な事項を紹介します。
転職活動は必要書類の用意から
インドネシアで働きたいと思ったら、まず日本語、英語両方の履歴書と職務経歴書を用意することが必要になります。
それをインドネシアの人材エージェントに送付すると、まず担当者との面談があります。転職希望者はこれまでの経歴や転職先についての希望や条件を述べ、人材エージェントは求人案件の中からそれらに合った募集を探します。
応募することが決まったら、エージェントから企業に応募者の履歴書等が渡され、書類選考となります。
それに通過すれば、企業担当者との面接となります。面接は平均2回ほどあり、最初は人事担当者や直属の上司にあたる人、その後採用責任者との面接という流れになります。
面接は、応募者がインドネシアに在住している場合はフェイストゥフェイス、日本や他の国など遠隔地に住んでいる場合はZoomやMicrosoft Teamsなどを使いオンラインで行われるのが一般的です。
それらの選考が通り、採用ということになると企業からオファーレターが出されます。そこには雇用条件についての契約内容などが書かれていますので、応募者はそれにサインすることで双方が合意したという証明になります。
転職活動に必要な期間は、一般的に開始から採用までが大体1ヶ月程度、さらにそこからビザの手続きに2ヶ月ほど要するため、トータルで3ヶ月ほどかかると見ておきましょう。
ビザの手続きと契約期間について
日本人がインドネシアで働くにはインドネシア政府の就労許可が必要となるため、企業は採用者の就労ビザの発行を申請しなければなりません。 申請から2カ月ほどで就労許可(Notifikasi)が下りると入国管理局からビザ発給許可(TELEX )とeVISAが発行されます。
その後、就労と給与受け取りが可能になります。
外国人労働者は基本的に最長1年間の有期雇用となるので試用期間はありませんが、契約によって3カ月ほどの試用期間が設けられているケースもあります。
では具体的にその内容を見ていきましょう。
成功する転職のために心がけたいこと
ここでは、「良い転職」というものをキャリアのステップアップと定義づけ、成功させるために心掛けたいことを紹介します。
- 一つの企業やプロジェクトで何かしらの成功体験を積み上げる
- 役割を広げていく
例えば、一つの職場でタイトルを上げていくこと。肩書きが上がることは職場内での責任が変わっていくことを意味しますので、それは価値のある経歴となりえます。
営業担当からマーケティングも兼任するようになること、技術職ならば国際的な標準になりうる資格や技能検定を受験することなどです。
その上で、次のステップに進むため、あるいは違う体験がしたいという動機で転職をするならば、そして面接の場で前職での経験をアピールすることができれば、その人を採用したいと考える企 業は少なくないはずです。
反対に1〜2年以内で転職を繰り返したり、何のための転職なのか目的意識がはっきりしない場合には採用までに時間がかかることもあります。
インドネシアの就労環境は日本に比べ規則や慣習の面で緩いということは事実であり、そこが魅力的に映ることもあります。
しかし、ローカルの企業であっても、日本人を採用するということは、相手に対して仕事に対する几帳面さや正確さといった「日本人らしさ」を求めているのだということも忘れてはならないポイントだと言えるでしょう。
語学力については、英語はもちろんのこと、インドネシアでの転職ならばインドネシア語のコミュニケーション力が求められるケースもあります。
企業や職種にもよりますが、英語の基準としてはTOEIC700点台を一定の目安としてみましょう。