政府が新型コロナウイルス関連の支援策を講じる中、インドネシアにおけるインターネットの低い普及率が支援策の実行を阻んでいる。
政府は支援策としてオンライン研修や現金給付などを実施しているが、これはインターネットを使用するため、インターネットの利用者以外、支援を受けられなくなっている。
インドネシア経済金融開発研究所(INDEF)は今回、インドネシアのデジタル格差が新型コロナウイルスによりさらに拡大していると指摘。さらに現金給付や、求職者支援の「就労前カード」プログラムはオンラインのプラットフォームを通じて実施されるため、デジタル格差が不平等をさらに広げると警鐘を鳴らしている。
インドネシア・インターネット・プロバイダー協会(APJII)のまとめでは、インドネシアのインターネット普及率は2018年時点で、ジャワ島が55.7%で地域別で首位。そのほかの地域は44.3%にとどまっていた。
インターネットの普及率には地域差に加え、年齢や社会階層も関係しており、45歳以上の肉体労働者ではインターネットの普及率が特に低いという。