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インドネシアで押さえておくべき国営企業7社|サリナ(Sarinah)

サリナ|Sarinah

Sarinah

1960年代創業のインドネシア初のデパート

創始者:1962年8月、PT Department Store Indonesiaとして発足
中核事業:大規模小売業(デパート)

ジャカルタ中心部のタムリン通りに立つデパート、サリナ(Sarinah)。一見時代遅れの雰囲気を持つデパートですが、独立後現在に至るまでインドネシアの小売業界で極めて重要な役割を果たしてきました。

国内が厳しいインフレにあえいでいた1960年代の諸島、時のスハルト大統領は共産圏各国の首都に置かれたデパートで「モノの定価を決めて売れば、国の物価の安定に寄与する」と知り、インドネシアにも同様の役割を持つ店を置こうと、国営の大規模小売店設立に向けた法人を1962年に設立しました。

そして、1966年8月15日、サリナはインドネシア初のデパートとして誕生。国内で最も背の高い高層ビルとして建てられた店舗は、日本の大手ゼネコン大林組の手によるものです。

しかし、1970年代に入り、各地に販売拠点を持ちすぎたことで急速な資金不足に陥りました。そこでサリナは、バティックをはじめとする、国内で生産された手工業品を積極的に販売する「インドネシア製品のショールーム」としての役割を持つことに方向転換しました。

そんな名残からサリナは国内のユニークな雑貨や民芸品のコレクションで圧倒的な品揃えを誇っています。

1990年代に入っても、サリナは「時代の最先端を維持する小売り施設」としての地位を維持。インドネシア初のマクドナルドを地上階にオープンさせたほか、一時はハードロックカフェが置かれたこともあった。

「サリナ」の名は、スハルノ元大統領からデパート開店プロジェクトを引き継いだスハルノ元大統領の乳母の名前からとられたもので、隣接するホテル「サリ・パンパシフィック」のオーナーでもあります。

こぼれ話
Sarinah
サリナは国内初の高層ビル。幼少のころジャカルタ・メンテン地区を訪れたオバマ前米大統領はサリナについて「そんな高い建物があった」と記憶していたという。