政府はこのほど、食用油の在庫不足に対処するため、商業相令で定めていた小売上限価格(HET)を撤廃した。これにより市場価格は以前の2倍近い価格に上昇している。
2021年の後半からパーム油の国際価格が上昇したことで、これを原料とする食用油の価格が高騰した。政府は、市場価格を抑制する目的で2月1日より小売上限価格を設定したものの、その後は伝統市場や小売店で在庫不足が発生していた。
以前の小売上限価格は、量り売りタイプが1リットルあたり1万1500ルピア、簡易包装タイプが1万3500ルピア、プレミアム包装タイプが1万4000ルピアと3段階で規定していたが、規制撤廃後は量り売りタイプのみ助成し、価格は1万4000ルピアにすると決定した。
インドネシア労働組合総連合(KSPI)のサイド・イクバル代表は「世界最大のパーム原油生産国でありながら食用油の価格を制御できない商業大臣を強く非難する」と述べている。