経済協力開発機構(OECD)はこのほど、インドネシアの2022年経済成長率を前年比4.7%に下方修正した。昨年12月に発表した前回予測値は5.2%だった。世界経済の成長率予測も、前回の4.5%から3%に大幅に引き下げられた。
OECDの報告書によると、下方修正はインフレ率の高さとロシアによるウクライナ侵攻の影響によるものである。インドネシアはウクライナから小麦などの食糧を輸入している。エネルギーも海外から輸入しているため、インフレ率が上がり消費者の購買力を弱めると説明した。またロシアからの外国人観光客はインドネシアの観光部門への貢献が大きかったため、国内観光へもマイナスの影響を与えると指摘した。
2022年の家計消費の伸び率予測は5.3%と、2021年の2%から上昇する見込み。輸出と輸入の伸び率もそれぞれ13%、11%と二桁成長する予測で、OECDはインドネシア経済は昨年と比較すると良好とみている。