輸出回復の見込みが立たない繊維業界では、2023年下半期にさらに1万2000人の労働者が解雇や給与減などの影響を受ける見通しであることが明らかになった。
インドネシア繊維協会のダナン専務理事は6月20日、繊維会社5社が労働者に対し解雇や契約解除、労働時間の短縮といった措置を取らざるを得ず、影響を受ける労働者は約1万2000人に及ぶと述べた。
インドネシアの繊維製品の輸出はここ数カ月減少し続けている。背景には主要輸出国である欧米諸国の景気後退があり、国内の繊維企業の多くは稼働率が50%を下回り操業停止を余儀なくされている。経済低迷が続き、輸出回復の見込みが立たない中で、企業はコスト削減を求められ続けている。繊維企業らは生産コストの削減や法律の改善要求、不法輸入反対運動に関する情報の周知などを通して何とか解雇の拡大を食い止めようとしている。