サウジアラビアのリヤドで去る9月18日に開催された第45回世界遺産委員会において、国連教育科学文化機関(ユネスコ)はジョグジャカルタの宇宙論的枢軸とその歴史的建造物群の世界文化遺産認定を発表した。これをもってインドネシアの世界遺産の数は計10箇所となった。
世界文化遺産に登録されているのは、ボロブドゥール寺院遺跡群、プランバナン寺院群、サンギラン初期人類遺跡、バリ島のスバック・システム、サワリントのオンビリン炭鉱遺産、そしてジョグジャカルタの宇宙論的枢軸とその歴史的建造物群の6つ。世界自然遺産に登録されているのはコモド国立公園、ウジュン・クロン国立公園、ロレンツ国立公園、スマトラの熱帯雨林遺産の4つである。
この度新しく世界文化遺産に認定されたのは、ジョグジャカルタの宇宙論的枢軸とその歴史的建造物群。宇宙論的枢軸とは、街の中心にあるスルタンの宮殿「クラトン」、クラトンから約2.5km北にある石造の柱「トゥグ・パル・プティ」、クラトンから南へ約1km南にある方形の建物「パングン・クラップヤック」の3点を結ぶと形成される架空の軸である。ジョグジャカルタの歴史的建造物群は、北のメラピ山と南のインド洋を結ぶよう、ジョグジャカルタのスルタン家の創設者ハメンクブウォノ1世によって設計された。