インドネシア労働組合総連合(KSPI)はインドネシア政府に対し、2024年に最低賃金を現行から15%引き上げるよう求めている。これは2023年の最低賃金の引き上げ率7.5%の約2倍に当たる水準だ。
KSPIのサイード・イクバル議長は「インドネシア政府は2023年について経済が好調に維持されるとみており、最低賃金の15%引き上げという要求は合理的なものだ」と指摘する。
さらに、イクバル議長はインドネシアの1人当たり国民所得(GNI)は2022年に4580米ドルに達し、同国は「高中所得国」に位置づけられた上、経済も安定して成長しているとする。同議長は「15%の最低賃金の引き上げは労働者にとって当然のことだ」と強調する。
ただし経営者の間からは、事業環境は継続して不安定化していることから、15%の最低賃金の引き上げは不可能だとの声が出ている。