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小さなひらめきから始まり地域文化へと発展したウォノソボの熱気球

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 中部ジャワ州ウォノソボ県で4月1日から県内16カ所で開催されていた気球フェスティバルが、6日にウォノソボ広場で行われた熱気球の打ち上げで最高潮を迎えた。地区選で優勝した村の代表者らが、ユニークなモチーフ、形状の熱気球計40機を空高く飛ばし、何千人もの来場者が色とりどりの熱気球で飾られたウォノソボの空を眺めた。

 同フェスティバルは、地元のアーティスト、アトモ・ゴーパー氏のアイデアから始まった。1920年代半ばにウォノソボ広場に着陸した航空写真撮影用の熱気球をみた同氏は、自らの手で熱気球を作ることを決意。ちょうちんや鳥かごを作る技術や創造力を生かし、スマラン産の麻紙や傘紙など、当時としてはぜいたくな素材を使って熱気球を製作し、飛ばすことに成功。これがウォノソボ県の村々に広まり発展。1960年代にはプラスチック、1990年代には油紙が使われるようになり、コミュニティー間の創造性と団結心を披露すべく各集落が最高の熱気球を作るために競い合うようになった。

 2005年以降は公式フェスティバルとして、街を活性化し観光を誘致する一大文化イベントへと発展した。同時に熱気球のデザインはシンプルなモチーフから伝統と革新が融合した独創的な作品へと変化を遂げ、熱気球を打ち上げるためのシステムも進化し安全性も向上した。